2019年12月、6年間のLindisfarne Collegeでの学校生活が終了した。

小学校6年の5月に1か月間のトライアルをしていたので、小学校卒業後に単身で、中学からニュージーランドでの寮生活をすることに、あまり不安は無かった。

ニュージーランドの学校は休みが多いため中学2年終了までは、休暇で日本に帰国するたびに日本の中学校にも通って、少しだけだが日本の学校生活も経験した。

文化の違いを知り、改めて日本の良さを感じることが出来たし、Lindisfarneで過ごした6年間を考えると、両親から離れて留学という経験をすることは自分にとって貴重な経験となり良かったと思う。

両親の希望から、寮生活が出来るLindisfarneに通うことになった。当初は親元を離れての寂しさも少しあったが、週末にLineで顔を見ながら電話できたし、寮生活は常に同級生や先輩・後輩といるため、友達ができやすく、その分英語の上達も早かったように感じる。

Lindisfarneの寮生活では、生活班としての縦割りのグループ分けがあり、Year7・8の頃は、上級生が色々と世話をしてくれる。また、年齢相応の手伝いをするなど、親元を離れて寮生活をしてる人も自宅にいれば手伝いをする環境を、寮でも経験していけるようにいろいろな面から考えられているように思う。学年が進むにつれて、下級生の面倒を見る経験や、セルフマネージメント力をつけるために、段階を踏みながら行わなくてはいけないことが増えていくので、2020年2月からウェリントンで大学生活を送るにあたり一人暮らしをスタートさせたが、スムーズに移行できたと思う。

ニュージーランドでの学校の授業は、日本の友達の話から推測するに、たぶん日本の進め方とは違って、ごく早い段階から将来の職業を意識した内容が、Year10(中学3年)の頃から組み込まれているように思う。

高校に進んだ時に、日本の友達はどの大学に行くか?を話題にしている感じだったが、ニュージーランドでは、将来どうしたいかを考えて、そのために今何を選択していくか?と、進路を自分で決めていくような流れだと思う。


最初は将来の事を考えるのは抽象的でぼんやりとしていたが、学校の流れの中で自然と自分の将来を明確に考えるようになった。そのために何をしなくてはいけないかの目標がはっきりしてきたので、後はそれを実現するためのプランを自分で考えながら、小さな目標を一つずつクリアしながらゴールに向かって進めていく。自分の将来を実現するために必要な授業を自分で考えて選択するため、責任感が生まれたと、自分でも感じる。

Lindisfarneは男子校だが、中学3年の頃までは日本の友達と比べて、かなり幼稚な印象だったが、高校に進む頃にはほとんどの人が自分の将来を考えて自分で進路を決めて行っているような感じがした。また、高校になり各科目の内容が難しく専門的になる頃には、クラスがより少人数で構成されるので、自分が必要なら分かるまで質問をするという状況でも、先生はとことん質問に答えてくれて、ヘルプが受けやすかった。

ただし日本の先生と違って親切(?)ではないので、自分から質問に行かないとそのままになってしまうから、気を付けなくてはならない。自分が考えて動かなければ自分が困ってしまうから、自ずと考えて動く必要が出てきて、徐々にセルフマネージメント力がついてきたと思う。その事が現在の大学生活に大きく生きてきていると感じる。

最初のトライアルの時からYottecottのKanaさんにお世話になっていたので、初めて単身でニュージーランドに行った時もあまり心配はなかった。

日本とニュージーランドの両方を知っているKanaさんは、学校やニュージーランドでの日本との文化やシステム・考え方の違いを踏まえて、何か相談すればいつも笑顔でアドバイスをもらえたので、困ることは無かった。

後から考えれば、いわゆる反抗期と言われる時期は、両親から言われるとちょっと・・・ということでもKanaさんから言われると、素直に聞けるような時期もあったかな・・・。その時は親には言えなかったけど、両親もその時期を感じて、自分に伝えたい事をKanaさんにお願いしたりしてることもあったように思う。少し離れて生活していることで、家族の有り難味を感じ、帰国した時には良い関係で過ごせた気がする。

希望の大学に進み、自分の決めた将来に向かって、今年は広く浅く学ぶ年であると共に、色々な世界を知っている友人との交流を通じて、交友関係を広げていける大学生活を過ごしたいと思っている。大学時代だからこそ、この時期だからこそ経験できることがあると思うので、全力でこの時期を過ごして行こうと思う。

保護者様からのコメント

2020年1月、新型コロナの関係で、予定の2月9日に大学進学に向けてニュージーランドへ出発できるか、ヤキモキしながらVISAが下りるのを待っていました。金曜終日でVISAが発行されなかったため、諦めて飛行機の変更をしようと思っていた前日の昼過ぎ、土曜日だというのにメール添付でVISAが届きました。

思えば、7年半前、14歳未満で単身留学をする場合に対象となる国はニュージーランドしかない事を知り、下の子がいて仕事を持つ私には、一緒に行くことの選択はない中で、ニュージーランドへの留学事情を調べました。ニュージーランド国内で統一されている留学受け入れのシステムがとてもしっかりしている事、日本と季節などの環境が似ている事、フレンドリーな国民性などを知り、ニュージーランドへの留学を決めて学校を探しました。直行便のフライトがある事を考えると、オークランドで学校を決めるのが良いように思えましたが、学校の在学生の構成を調べていくと、オークランドが便利な分だけ、学校の半分又はそれ以上が、留学生で成り立っている学校が多いようでした。せっかく留学するのだからできるだけその国の文化も肌で感じて欲しいと思っていたので、あえて乗り換えた先で、学校事情の良さそうなところを探しました。すると小さな町なのに、男子校・女子校共にニュージーランドの中でも優秀な学校が多くあるエリアを見つけました。教育関係の仕事をしている私は、小さな町でその人口に見合わない学校の数がある場合は、遠方からでも通ってきたくなる良質の学校が多いからだと感じました。そのエリアで寮生活が出来る、国内統一テストのランキングだけでなく、スポーツや文化活動も大変盛んな学校を見つけ、その学校へ通うのにフォローしていただけるところを現地近くで探したのが、Yottecottさんとのご縁の始まりでした。

それ以来、最初のコンタクトから約7年半、学校決定前の一か月の体験でお世話になったところから、高校卒業まで、本当に親身になって対応をしていただきました。Kanaさんが大学で教育学部を出ていらっしゃることも大変安心できる材料でした。そもそも教育学部出身である段階で、子供が好きな方であることは確実でしたし、親元を離れて子供をお願いするときに、着眼点や対応の仕方など、予想通り安心してお任せできる方でした。Yunosukeの二年後に同じ学校へ進んだ次男も含め、お任せしすぎてKanaさんに育ててもらったと言っても過言ではない状況ですね(笑)。英語力のない私に代わり、学校や休暇中のホームステイ先の事、学校や寮でフォローされる以外の事すべて、時には代表のYoshiさんと一緒に、息子たちにとって本当に充実した学生生活を送らせていただきました。年に数回、日本を離れている子供たちのために週末にご自宅に呼んでいただき、日本食をふるまってくださるパーティーを催してくださったり、離れている親の気持ちを考えて、写真を送ってくださったり、いつも笑顔で細かなところまで気遣ってくださいました。

 おかげ様で、Yunosukeは自分のやりたい事を見つけ、目標に向かって新たな世界へ飛び立っていきました。後2年次男の事で引き続きお世話になりますが、一旦区切りのこの時期に、これまでのご尽力に対して、心から感謝の気持ちを伝えたいと思います。有難うございました。