NZ教育システムって?
ニュージーランドの義務教育は6歳から16歳の10年間です。
小学校(Primary School)には日本のような入学式はなく、5歳の誕生日を迎えた子が順に入学します。
※ 学校によって学期初めのみ入学可能などのルールがある学校もあります。
ニュージーランドの学校は公立校がほとんどで、86%の子どもが公立校に通学しています。10%の子どもはIntegrated*に在籍、 残りの子ども達が私立校、 又はホームスクール(家庭での教育)という形で教育を受けています。
*経営体系は公立校と同様だが、特定の宗教や哲学、理論に基づいた指導を行っている学校。



どのような学校が留学生を受け入れているの?
小学校から高校、高等教育まで、また公立校、Integrated校、私立校、多くの学校で留学生を歓迎しています。
留学生を受け入れる全ての学校は、教育省(Ministry of Education)が作成した「留学生の生活保障に関する服務規程(Code of Practice for the Pastoral Care of International Students)」に同意しており、当規程に従って運営を行っているため、安定した質の高い教育環境の維持が可能になっています。
このことからもわかるように、ニュージーランドでは国をあげて留学生を歓迎し、また受け入れ環境を整えており、安心して留学できる国であるといえるでしょう。
学校は何学期制?
高等教育機関は、1/2月がメインの入学時期、7月に2回目の入学日を設けているコースもあります(私立校は、それ以外にも複数入学日を設けている学校が多い )。
現地校は、1月末(~2月始め)に始まり、12月に終わる4学期制です。以下、ご確認ください。

1学期 | 2学期 | 3学期 | 4学期 | |
---|---|---|---|---|
通常 | 1月末/2月始め ~ 4月中旬/5月始め | 4月末/5月始め ~ 7月始め/中旬 | 7月中旬/末 ~ 9月中旬/末 | 10月末 ~ 11月初旬/12月末 |
2024年 | 1月29日/2月7日 ~4月12日 | 4月29日 ~7月5日 | 7月22日 ~9月27日 | 10月14日 ~12月20日 |
2025年 | 1月27日/2月7日~4月11日 | 4月28日~6月27日 | 7月14日~9月19日 | 10月6日~12月19日 |
2026年 | 1月26日/2月9日~4月2日 | 4月20日~7月3日 | 7月20日~9月25日 | 10月12日~12月18日 |
- 1学期の始まりは、学校や学年、新入生かそうではないか、などにより多少異なります。都度お問い合わせください。
- 4学期の終り、つまり一年の終りは、学年や学校などによって大きく異なってきます。Year 1~10 の学生は、多くの場合12月中旬~20日頃までの間に1年間が終了しますが、Year 11~13 は、11月一杯がNCEA試験週間となるため、自分が選択している教科のテストが終わり次第、一年間が終了となり、帰国が許可されるケースも多いです。例年、早い学生で11月前半、遅くとも12月初めにすべてのテストが終了します。但し、12月中旬頃に予定される Prize Giving (授賞式)への参加を必須としている学校も有りますので、都度お問い合わせください。
- 公立校は、上記スケジュールに沿ったスケジュールとなりますが、私立校、公私立校(Integrated)校の場合、学期間ホリデーが3週間(通常2週間)になることがあります。詳しくは、都度お問い合わせください。
NCEA? ~ 高校留学生の為の情報
ニュージーランドの Year 11,12,13 ( 日本の高校3年間相当 )へ在籍される場合、ほとんどの学生が、正式名称 National Certificate of Educational Achievement、通称 NCEA というニュージーランドの教育・資格認定システムに沿って学習を進めることになります。
NCEA では、Year 11(日本の高校 1 年生相当)は、NCEA Level 1 という資格取得を目指して、Year 12 は NCEA Level 2 資格の取得、そして Year 13 では NCEA Level 3 資格の取得を目指して学習します。

NCEA資格種類と条件
それぞれの資格取得の条件は、以下の通りです。
なお、2024年段階での情報での掲載です( 2024年より段階を踏んでのNCEAシステムの変更が行われています。古い情報との混同にご注意ください )。
資格名 | 満たさなくてはならない条件 |
全資格共通 | Literacy クレジット 10 単位と、Numeracy クレジット 10 単位 |
NCEA Level 1 | Level 1 以上 を 60 クレジット取得 |
NCEA Level 2 | Level 2 以上を 60 クレジット取得 |
NCEA Level 3 | Level 3 以上を 60 クレジット取得 |
< 補足説明 >
- 全資格共通のLiteracy クレジット( 語学系単位 )とNumeracyクレジット(理数系単位)について
2027年より、これらの必須クレジットは、Common Assessment Activities (CAAs )と呼ばれるオンライン試験のシステムでの取得が必須となります。2024-2026年の移行期については、上記CAAs の他、各教科単元を通しての取得が許可されています。
なお、新システムでは、Literacy 又は Numeracy クレジットとして換算した分のクレジットは、他教科のクレジットとして計算することは許可されていません。 - Common Assessment Activities (CAAs )について
2027年より、NCEA Level 1,2 ,3 すべてに共通して、当CAAs の合格(=Literacy、Numeracy クレジットの取得)が必須条件となります( 各教科単元を通しての取得は不可 )。
CAAsは、Year 9以上の学生であれば、準備が整った段階で受験することが可能で、一度合格することで全期間有効になります。また何度でも挑戦できます。2024年段階で、年2回試験が開催されています。
大学入学資格 University Entrance Qualification
尚、ニュージーランドの大学( University )への進学を希望される場合に満たさなくてはならない最低条件は、University Entrance (UE)と呼ばれ、以下の条件を満たすことが必要となります。
UE条件 1) NCEA Level 3 を取得していること 2) Level 2 以上の Literacy 10 クレジット(Reading, Writing 5 クレジットずつ)を取得していること 3) CAAs Numeracy 又は、Level 1 以上の Numeracy 10 クレジットを取得していること 4) Level 3 以上の 3 教科( Approved subjects )、14 クレジットずつ取得していること |
< 補足説明 >
- UE取得条件の Approved Subjects は、こちらからご確認頂けます。
NCEA資格取得の方法
上記表を見た時に、では、その”クレジット” っていうのは、どうやって取得するの? と思われたかと思います。
クレジットの取得方法は、大まかに分けて以下 4 つです。
校内課題・試験
Internal
- 校内受験&採点される試験、提出課題などに合格することでクレジット取得
- 1つの試験/課題で 5クレジット( 理数教科など)取得できることが多い
国内統一試験
External
- 全国一斉に行われる試験
- 採点も学校外で行われる
- CAAs(Numeracy, Literacy 試験)は年に2回、他、毎年11月の試験週間に受験( 1教科3時間の試験 )
- 3時間の試験時間内に、通常2単元の試験を受験
- 1単元で5クレジット取得
実技
Practical
- 音楽、ダンス、ドラマ(演劇)、体育などの教科
- 実技披露、試合やコンサートへの参加などでクレジット取得可能
- ほとんどの場合、実技+紙面課題の提出で1つの単元(=クレジット取得)
作品提出
Portfolio
- 写真、デザイン、絵画といった美術系教科
- 作品作成の過程と、最終的な作品集の提出でクレジット取得可能
< 補足説明 >
- 年間で、1 教科 20クレジットの取得を目指しますが、英語力や学力などにより、最初から目標クレジット数を下げ、少ないクレジットを確実に取得できるように学習することもあります。この辺りは学校に完全に任されます。
- 美術系教科の“作品提出” は、多くの場合、年間で取得できる 1 教科クレジット数の約半分を占めます。残り半分が、Internal( 校内課題・試験)で取得可能なクレジットです。
- 数学や理科など一般教科の場合、Internal(校内課題・試験) と External (国内統一試験)で取得できるクレジット数は約半分ずつが一般的ですが、例えば同じ”Level 2 数学”という教科でも、Internal の割合が多い(又は全てInternal)数学1と、External の割合が多い数学2 などのように、タイプの違う幾つかのクラスを開講している学校も多いです。
教科 ~ 学習する教科は日本と同じ?
各学年に必須科目と選択科目があります。年齢が上がるごとに選択科目が増えることになりますね。学校によっても異なりますが、大体の学校では以下のような内容になっています(年齢は目安)。
Year 1- 6(5-11歳): 内容としては日本と似た教科数を網羅することにはなりますが、日本ほど教科ごとの区切りがなく、各学期、年毎に設定した目標やテーマに沿って学習が進みます。
例: マオリ族について学ぶテーマ → テーマについてリサーチ(社会、国語、テクノロジー)、その内容を絵も含めてまとめる(美術、英語)、マオリ文化である踊りを学ぶ(体育、ダンス、音楽)、マオリ伝統工芸を体験(図工)、、、といった感じ。

Year 7~10(11-15歳): 英語、数学、理科、社会、体育、音楽、美術、テクノロジー、ドラマ、各種言語など幅広い範囲の学習を出来るよう設定。一部教科においてのみ選択可能。言語は、学校によって提供内容に差があります。
Year 11(15-16歳): 英語、数学のみ必須科目で、他3-4教科選択可能(理科も必須の学校もあり)
Year 12(16-17歳): 英語が必須科目で、他5教科選択可能
Year 13(17-18歳): 必須科目なしで、5又は6教科選択可能
Year 11 以降の選択教科は本当に様々です。一般的な数学、生物、化学、物理、地理、歴史、音楽、美術など、日本の普通校でも学習するような教科は、こちらでも、どこの学校でも選択できます。
ニュージーランドの学校では比較的一般的だけど、日本の普通校としては珍しい教科としては、例えば、ダンス、ドラマ(劇)、写真、デザイン、フランス語、スペイン語、日本語、ホスピタリティー、会計、経済、コンピューター、エンジニアリングなどがあります。
その他学校によっては、環境学、園芸、農業、彫刻、心理学、トラベルツーリズム、幼児教育などを開講しています。
その他、学校生活については、「良くある質問 ~ 未成年単身留学」ページも合わせてご覧ください。