2ヶ月半で何学ぶねん。というのは両親からも友人からも言われていたセリフでした。実際、私もそう思っていました。

日本の高校の出席日数の関係で3ヶ月以上は滞在が不可能だったので、NZでいうとこ
ろの3学期目のみの滞在となりましたが、この上なく有意義で濃厚な2ヶ月半となりました。

高校2年生、17歳になる年、海外留学は初めてではありませんでした。2013年に同じ場所、NZのNapier、Puketapu Schoolで親子留学を1年体験しています。

大学受験を控えた身ではありますが、 将来のことも考え、また色々思うところもあり、最後のチャンスと思って超短期留学を決行したわけです。

行かせてくれた両親には感謝しかありません。

William Colenso Collegeでは、心理学、メカニカルエンジニアリング、数学、英語、アースサイエンス、アウトドア、Kapa Hakaを取りました。Kapa Hakaとは、NZの先住民族であるマオリの人たちの踊りのことです。

また、中でも心理学は犯罪心理学から倫理まで幅広い分野を勉強できる、おすすめの教科の一つです。


イベントごとも充実していて、現地生徒と放課後遊びに行ったのはもちろん、合唱コンクール、クロスカントリー、留学生たちのためのイベント (quiz night, farm trip,discussionなど)、EITという高等教育機関の見学、キャンプ(という名の過酷な登山)、Kapa Hakaを披露するなど、目まぐるしい日々を送りました。

2ヶ月半でもじゅうぶん楽しめましたし、語学力を成長させるいい機会になりました。また、勉強の話でない、今後の将来の話やどのような人間になりたいかという抽象的なところまでじっくり見つめ直すいい機会になりました。


私がどうやって2ヶ月半の滞在を充実したものにできたか、その理由をお伝えしていきたいと思います。

Sさん体験談
Sさん体験談

まず、英語についてですが先述の通り、2013年、1年間のNZ親子留学を経験、中学受験の準備のため帰国しました。1年間の滞在で私の語学力は飛躍的にアップし、現地生徒と同レベルの授業を理解できるまでになりました。これはひとえに、機会を与えてくれた両親、サポートしてくださった現地校の教職員の方々とYottecottさんのおかげだと思っています。Yottecottさんは定期的に様子を聞い てくださり、せんちゃん(Yottecottの看板犬) とのお散歩につれていってくださったりと、事務的なことか らメンタル的なことまで、本当に隅から隅までサポートしてくださりました。

サポートしてくださった方々のおかげで1年の親子留学は楽しめたのですが、問題は帰国してからどうやって英語のアビリティを維持するかでした。


おすすめの方法をお伝えしますと、英語で独り言を言うのが1番いいようです。喋っている最中に英語がわからなくなって突っかかると、単語を調べ直したり言い回しを調べたりすることが重要です。そうやって自分の中の知識を増やしていくことができます。また私は洋画を見て、登場人物になりきってセリフをぶつぶついうのにはまっていました。セリフを丸暗記するとその言い回しや単語も同時に覚えられますから、いい方法ではあるのですが、これを実践しているときは背後に気をつけてくださいね。

他にもBBC やCNNなどの動画を見たり記事を読んだりと英会話に通わずとも英語の力を維持したおかげで、授業のディスカッションや、レポートなどといった難易度の高い課題もクリアできました。

また、留学経験のある友人達に、「留学に必要なものってなんだと思う?」と聞いたことがあります。「…度胸?」「度胸じゃね?」「度胸かな」………そう、度胸なのです。
8歳の子供達は「なかよくしよーー」「いいよーー」と簡単なものです。けれど17歳にもなってみると、皆まとまったグループの中で仲良くしています。名前を聞くのにさえ「失礼ですが…」と詫びを入れる日本人にとって、新しいコミュニティに入り打ち解けるのは至難の業なのです。

また、知らないことは知らないと言う、教えてほしいことを伝える、自分の意見をはっきり表明する、日本人には求められてこなかったことばかりでしょうが、こちらでそれができない人は単にやる気がない人間とみなされます。

そりゃあ、最初は怖いですよ。クラスで挙手して発言する、人と意見交換する、英語で冗談を言うのだって慣れていなかったら心臓はばくばくものです。でもやってみなければ始まらないのです。

Sさん体験談
Sさん体験談

あらゆることについて、やってみる?と聞かれる前に自分から、やりたい!と挙手してきたからこそ、2ヶ月半という超短期留学でも充実した留学ができたのであると自負しています。


英語を学びに行くのですから英会話を準備してから留学する必要は毛頭ないのです。問題は現地でどれだけ新しいことを学ぶかです。
私が2ヶ月半という超短期留学でもエンジョイできた理由はそこにあると思っています。

流れてきたチャンスをえいっと掴むその度胸が備わっていなければ、5年いても10年いても何も変わらないことになります。何をして、何をしなくていいか、そんなことは誰も知らないのですから、チャンスはフル活用することです。


留学に必要なことは何か。また、それは自信をバキバキに打ち砕かれることです。

まあ私ならいけるっしょ。そう真剣に思って実際に飛び込んでみることです。蓋を開けてみたら周りの留学生達の方が英語はできるし、心理学は専門用語ばかりでわけがわからないし、そうやって自分の不足している部分を見つめ直さざるをえなくなって、その時点で自分に残った自信が自分の本当の実力です。行く前から自分を過小評価しているようでは自分の限界はわからないわけで、どうせネガティブになるなら自分の実力を試してからネガティブになりましょう。
バキバキに打ち砕かれたあと人は必ず成長します。自分で実感できるその成長した部分はしっかり裏打ちされた実力です。誇っていいものです。

Sさん体験談
Sさん体験談

単身留学を控えた後輩達へ。
誰でも必ずホームシックになる瞬間はあります。親から離れて喜びに満ちていた私にも、ホームシックになった瞬間はありました。
おすすめの解決方法は、頭を空っぽにする時間を作らないことです。
勉強しろとかいうことではありません。音楽を流したり、喋り続けたり、常に何かをすることです。私はシャワー中でさえ音楽を流していました。

また、楽しいことに目を向けてください。
つねに、あなた自身があなたの1番の味方でいることです。あなたの1番の理解者はあなた自身しかありえないのだから、どうか定期的に頑張っている自分を認めてあげることです。

最後に。
かなさん、8年前に続き今回の滞在でも、事務的なことから怪我の処置までやっていただき、本当にありがとうございました。8年前の写真を未だに保存して下さっているとも思わず、嬉しかったです。(笑) 8年前親子留学を検討していたとき、Yottecottさんにお願いしてよかったと、親と常づね話しています。本当にありがとうございました。